小野町概要: 小野町は小野小町の生誕の地と言われている町で平安時代初期、小町の父親とされる小野篁が朝廷から派遣され館を築きました。篁は地元の娘である愛子との間に子供をもうけると比古姫と名付け、篁が京都にもどると比古姫も随行し後に小野小町と名乗るようになったそうです。小野町の名称も小野篁が善政を行った事を地元の人達が忘れない為つけたとも言われています。
中世に入ると白川城を本拠とする白河岩城氏の勢力下に入りますが、時代が下がると三春城を本拠とする田村氏が台頭し、周囲一帯は田村氏の統治下となります。小野町では小野城を築き田村氏の一族が配される程重要視されますが戦国時代末期の天正17年(1589)には平岩城氏が侵攻してきて小野城は落城しています。田村氏は伊達氏に服従した為、小野城を巡る攻防は伊達氏と岩城氏の争いとなりますが後に和睦し小野町一帯は伊達領となります。
天正19年(1591)、奥州仕置きにより伊達氏がが本拠だった米沢城(山形県米沢市)から岩出山城(宮城県大崎市岩出山)に移されると蒲生氏、上杉氏など短期間に領主が代わり、正保2(1645)年に秋田俊季が5万5千石で三春藩主になると小野町も含まれようやく安定した領国経営がなされ明治維新を迎えます。小野町には磐城街道が通る交通の要所だった為、宿場町として発展し多くの物資が集められました。現在でも土蔵の町屋が点在し当時の名残が見受けられます。
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